オールドレンズの欠点を楽しめる余裕

Ulanzi という中国深センのメーカーが開発、生産している、スマートフォンやデジタルカメラのアクセサリーが面白い。スマートフォンに、ソニーEマウントのレンズを取り付けるためのアダプター、DOD adapterは、17ミリメートル径のスクリューマウントが末端となっており、専用のスマートフォンケースに取り付けると、iPhoneでオールドレンズ等を楽しめる。何故オールドレンズが必要かというと、このアダプターは、35ミリメートル、フルスクリーンにレンズの像を投影して、この投影像をスマートフォンのカメラで撮影する構造だからである。
つまり、最近流行りのミラーレス一眼カメラ用のレンズを付けると、像の周りが真っ暗になる。フルサイズ一眼用のソニーレンズをお持ちの方は、難なく使えるかもしれないが、レンズは重くなり、スマートフォンに手軽に付ける事ができない。
そこで登場するのが、銀塩カメラの時代に生産されたレンズ、特に、マニュアルフォーカスのレンズが使いやすくなる。露出はスマートフォンが行ってくれるが、フォーカス合わせは、手動で行う必要があるため。
しかし、ソニーはマニュアルフォーカスのレンズを出していない。この時代には、ニコン、キヤノンの巨頭、ツアイス、ライカの巨匠が君臨していた。そこで、私はニコンの28ミリレンズを購入。勿論、中古である。
ニコンのレンズをソニーEマウントのアダプターに取り付ける際は、さらにアダプターが必要となる。これらを揃え、スマートフォンに接続した。
得られた動画はアップしたものを参考にしていただきたいが、画面内でもピントが合う範囲が狭いこと、解像度が低くなること、周辺光量が落ちるなど、様々な欠点が目立つ。手ブレ補正も無く、手持ち撮影はかなり厳しい。これら欠点を許容し、欠点の醸し出す個性を楽しめれば、この大掛かりなスマートフォン撮影を楽しめるであろう。
このシステムで古い町並みを撮影すると、本当に50年くらい前にタイムスリップした気持ちになるのが楽しい。レンズが活躍していた時代にタイムスリップした気持ちになる。


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